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『SSSS.GRIDMAN』

昔々、一九九三年から九四年にかけて、『電光超人グリッドマン』という特撮ヒーロードラマが放送されていて、「結構面白いなー」と思いながらちょくちょく見ていたのですが(ちなみに私は女です)、アニメ化されると聞いて「懐かしい!見なきゃ!」と張り切って第一話を拝見しました(以下ネタバレありますので、ご注意下さい)。

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中学時代が懐かしい

今期『はたらく細胞』というアニメを毎週楽しみに見ていたのですが、そろそろ最終回のようですね。

人の体の中を町として表現していて、赤血球や白血球といった生命維持に欠かせない活動をしてくれている細胞達が人の姿で登場するのですが、今まで知らなかった人体の仕組みを知ることができて、なかなか興味深いです。


『虐殺器官』

個人的にSFはお気に入りのジャンルの一つで、読むことにおいてはミステリーの次――ファンタジーと同じくらい好きです。

一口にSFと言っても、巨大ロボットがガチャガチャしている世界から、現代とそう極端にはテクノロジーのレベルが変わらない世界を描いたものまで様々ですが、良質なSF作品は現代には存在し得ないテクノロジーや理論を介して、人間の素晴らしさや業を見事に描き出してくれるので、そういうところがとても好きですね。

伊藤計劃さんの『虐殺器官』もそうした作品の一つでした(以下、ネタバレがありますので、ご注意下さい)。


『つくもがみ貸します』

畠中恵さんの小説・『つくもがみ貸します』を原作にした同名アニメが放送中です。

大まかなストーリーは、「出雲屋」なる損料屋さん(様々な日用品のレンタルショップ)を営む清次(せいじ)さんとお紅(こう)さんという血の繋がらない姉弟が、店にある付喪神の道具達をお客さんに貸し出していろいろな話を聞いてきてもらい、その話を元にちょっとした事件を解決していくという感じですね。

このシリーズは読んだことがないのですが、『しゃばけ』シリーズはかなり読んでいて、好きな作家さんでしたし、タイトルからしてこちらも『しゃばけ』同様妖怪の類が出るようだったので、得意なジャンルで勝負されているっぽいところからして外れはなさそうかなと思って見てみたのですが、こちらもなかなか面白いと思いました。

一話完結型の物語なので、毎回の謎は本当にちょっとしたものなのですが、物語が進むにつれて付喪神達が「出雲屋」さんにやって来た経緯や、お紅さんが抱える複雑な事情がわかったり、見ている人を飽きさせない工夫が凝らされていると感じます。

私もちょっと前に投稿作で一話完結型のミステリーにチャレンジしてみましたが、この手の物って読み手を飽きさせないように、毎回違った趣向を凝らすのが大変なんですよねえ。

八話書いて規定枚数をギリギリクリアしたのですが、書き終わった時には手持ちのネタというネタを使い切って、搾りかすも出ないような状態で、「もう当分この手のミステリーは書きたくない」と思わずにはいられませんでした(笑)。

じゃあ、本丸一冊分の長編ミステリーなら書きやすいかと言うと、そちらにも今チャレンジしているのですが、これはこれで大変です。

一つの謎(途中でその謎に付随する謎が出てきたりもしますが)で最後まで引っ張らないといけない訳ですしね。

コンスタントにミステリーを書ける人は凄いなあと思います。

読むのは好きなのですが、書くのはやっぱり難しいですね。




何だか話が大きく逸れましたが、時代物でしかもファンタジー要素のあるミステリーなので、ちょっと変わったミステリーが読みたいという方にはオススメかなと思います。

ミステリー要素がほとんどない回もあるので、ミステリーと言い切ると語弊があるかも知れませんし、あくまでアニメが原作に忠実に作られているという前提の話ですが。

最近資料以外の本をあまり読んでいなかったので、久し振りに資料以外の本を読みたいですし、近々資料探しに図書館に行ったついでに探してみようかなと思います。





『喰霊―零―』

先日、GYAOさんで『喰霊(がれい)―零―』のアニメを見ました(以下ネタバレがありますので、ご注意下さい)。
 
Wikipediaさんによると、瀬川はじめさん原作の『喰霊』という漫画の前日譚に当たる物語を描いているそうですが、本編を読んだことがなくても十分楽しめましたね。
 
土宮神楽ちゃんという退魔師の家に生まれた女の子と諫山黄泉ちゃんという女の子が、神楽ちゃんがお母さんを亡くしたことをきっかけに出会い、実の姉妹のように仲良くなるものの、ある事件によって敵同士になってしまう……という物語で、見ていてとても悲しい気持ちにはなりましたが。

キャッチコピーが「愛のために、愛する者を殺せるか」だそうで、戦いの中で退魔師として人々を守るという使命を果たせる強さを身に付けていく中、弱さにつけ込まれて悪霊になってしまった大切な人を殺さなくてはいけないという事実に対して、自分の落とし所をどう持っていくのかというのは、なかなか見応えがありました。

「全て忘れるか、全て背負うかしかない」という退魔師のお父さんの言葉が重かったです。

結局彼女がどちらを選んだのかははっきりとは描かれていないのですが、個人的には背負うことにしたのかなと、何となくそう思いますね。

どちらにしても悲しいですし、辛い選択ですが。

神楽ちゃんはとても心の優しい女の子で、初めは怨霊に取り憑かれてしまった人を殺すことができなかったくらいなのに、黄泉ちゃんを手に掛けた後には迫り来る怨霊達を泣きながら掃討していて、「強くなったなあ」と感心する一方、とても悲しくなりました。

主人公の成長をこんなに喜べなかったのは初めてです。

同僚の男性の台詞に「一番大切な者を斬った神楽に、この先斬れないものはない」というのがあって、実際その通りなのでしょうが、最強の退魔師になって人々を守ることと引き換えに、一番大切な人を殺さなければならないなんて、まだ中学生の女の子にはあまりにも酷過ぎると思わずにはいられませんでした。

おかげで周りの大人がとんでもない冷血漢だらけな気もしてきましたが、彼女は代々最強の霊獣を受け継ぐ家系の生まれなので、なかなか「戦わなくていいよ」なんていう訳にも行かないのでしょうね。

どうやら『喰霊』本編ではいろいろあった末に、また黄泉ちゃんと一緒にいられることになったようなので、そこだけが救いです。

悪霊になってしまった黄泉ちゃんが最後まで大切に思っていたのが神楽ちゃんで、正気を取り戻した時に殺生石という石に「神楽を守って欲しい。神楽を傷付けるものは全て滅ぼして。それが例え私からであっても」と願っていたくらいですし。

見ていると辛くなったりもしましたが、愛に溢れた良作でした。