意外とありそうでなかった
緑谷出久(みどりやいずく)君(通称デク君)という、『個性』と呼ばれる特殊能力を持たない男の子が、憧れのヒーロー・オールマイトさんから個性を受け継ぎ、ヒーローになるために入学した学校で様々なことを学んでいくというストーリーなのですが、ヒーロー物+学園物というのは意外とありそうでなかった感じで、なかなか新鮮ですね。
デク君の、元々無個性だったが故に人の何倍も努力家なところや、目の前で危機に陥っている人を我が身を顧みずに助けようとする優しいところも、見ていて熱くなれるので好きです。
おまけに、オールマイトさんから譲られた「ワン・フォー・オール」の能力の設定がまたいいんですよね。
「ワン・フォー・オール」は「今まで何人ものヒーローが受け継ぎ、育ててはまた次のヒーローへ譲り渡すことを繰り返して生まれた強大な力」で、何の力も持たなくても必死で友達を助けようとしたデク君が、そのヒーローに相応しい心を認められてオールマイトさんから授けられるのですが、「たとえこの身が朽ちようと、人々を守りたいという志は生き続けて、永遠に人々を守るのだ」というヒーロー達の強い思いが感じられて熱いです。
ヒーローかくあるべしと言うか、こういう熱さこそヒーロー物の醍醐味ですよね!
ヒーローに対する悪の存在であるヴィランが、今のところわかりやすい悪役なのが何とも子供っぽい感じですが、この辺はまあ掲載誌が少年ジャンプさんだそうなので、それも納得な感じです。
まあ、自分が本当に正しいのか葛藤するというのはヒーロー物のお約束ですから、その内「実はヴィランにもこんな事情が!」と衝撃の事実が明らかになったりするのかも知れませんが。
正直タイトルを見た時には「またヒーロー物? 『ワンパンマン』は面白かったけど、ヒーローが当たり前にいる世界観にもう目新しさはないなあ」なんて思っていたのですが、なかなかどうして面白かったです。
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