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能を知る会

こんばんは、佳景です。

先日、「能を知る会」に行って来ました。

銀座にある観世能楽堂に初めて行ったのですが、会場が地下だとは知らなかったので、かなり戸惑いましたね。

Googleさんに最寄駅から案内してもらって、かなり近くまで行っている筈なのに、いかにも能楽堂っぽい建物が見当たらなかった時点で、近くにあるビルのどこかに入っているのだろうと踏んで、館内図を見て探したら、二つ目のビルで見付けました。

少し迷ってしまいましたが、こんなこともあろうかと少し早めに家を出ていたおかげで、開演十分前には席に着けたので、良かったです。

「能を知る会」は能だけでなく、狂言も観られる会で、最初に狂言の「呂蓮」(一夜の宿を借りに来たお坊さんが、出家したいという宿の主人の髪を剃り、呂蓮という名前を付けるも、それを知った奥さんが激怒して……というお話です)を見た後に、能の「江口」(遊女の名前で、一夜の宿を借りに来たお坊さんが、江口にちなんだ歌をくちずさんだところ、その江口の霊が出てきて……という物語です)を見たのですが、どちらも「お坊さんが宿を借りに来る」というシチュエーションが共通していて、物語を理解し易かったですね。

事前に国文学の先生が内容を解説して下さいましたし、「江口」は電光掲示板に謡の現代語訳や動作の解説なども出ていたので、能は随分前に一度見たきりという私でも、訳がわからないと言うことにはならずに済みました。

以前能を見に行った時には、電光掲示板のない能楽堂でしたし、もらったパンフレットは謡について簡単に書かれていた程度だったので、「綺麗だけど、何が何だかわからない内に終わっちゃったな」という感じだったので、能初心者の方はまずこういう会から親しんでいくのが、いいのではないかなと思います。

狂言である「呂蓮」の方は、特に電光掲示板に現代語訳や解説が出ていなくて、それでも大体の意味はわかったのですが、能は狂言と違ってミュージカルに近いと言うか、独特な節回しの謡で物語が進んで行くので、慣れないとなかなか何を言ってるのか聞き取るのも難しい感じですし。

ちなみに「江口」は一〇〇分程あって長いので、初めての方は他の演目にされた方が取っ付きやすいかも知れません。

野村萬斎さんが出演された「呂蓮」目当てに行った私は、丁度お昼の後の眠くなる時間帯だったこともあって、「江口」では寝る一歩手前まで行きましたが(殴)、上演後には能楽師さん達による質疑応答もあって、いろいろ勉強になりましたし、行って良かったです。

予定が合えば、またいつか行ってみようと思いました。




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