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実は半分外国人だった

最近『ダーリンは外国人』という漫画を読みました。

発売されたのはもうかれこれ10年くらい前で、映画は見ていたのですが(某テレビで映画が紹介されていた時に、トニーさん(タイトルのダーリンさんです)がバスに抜かれて言った「抜かれるならバスじゃなくて度肝がいいなあ」という台詞がとても気に入ったので)、原作の漫画の方は読んでいなかったので、近所の図書館で見付けて借りてきました。
外国人の旦那さんとの生活の中で感じたカルチャーショックを描いた漫画なのかと思っていたのですが、どちらかと言うとちょっと変わった外国人との旦那さんのやり取りを面白おかしく描いた漫画でしたね。

外国人ならではの旦那さんの苦労なども描かれていて、一応アメリカ生まれの帰国子女の私は多少シンパシーを感じるところもありました。

「この人はこうに違いない」という思い込みで接されて、こちらのいうことをあまり取り合ってもらえないと言うか、そういう煩わしさを度々経験していたので。

アメリカ生まれとは言っても私は両親共に日本人で、外見は古風と言われるような人ですから、いかにもな外国人さんのように話し掛けた途端に構えられるようなことはないのですが、小学生の時などは生まれがアメリカだと言うと「英語喋ってみて」としつこく言われたりしてうんざりすることもありました。

当時基礎英語のラジオを母に聞かされていたので、ごくごく簡単な自己紹介くらいならできましたが、到底話せるなどと言えるレベルではなかったので、話せないと言っているにも関わらず何故そこまで話してみろと言われるのか理解に苦しんだものです。私が住んでいた辺りは外国の方など滅多に見ないような所だったので、物珍しかったのでしょうが。

なお、話はちょっと変わりますが、「両親は日本人だけど、アメリカ生まれだから半分アメリカ人なんだ」と親から聞いたことをそのまま友達に言ったら、信じてもらえなかったこともあります。

長らく上手く説明できなかったのですが、高校時代に授業で習ってやっと理解できました。

アメリカはヨーロッパの皆さんが原住民を駆逐して作った移民の国なので、親のどちらかの国籍が子供の国籍となる血統主義ではなく、自国で生まれた子供にアメリカの国籍を与える出生地主義を採用しているのだそうです。

血統主義を採用してしまうと、何百年そこにいようが「アメリカに住んでる外国人」のままになってしまうので、歴史的経緯を鑑みれば納得ですが、自分が二重国籍でなかったら、あっさり聞き流して忘れていたかも知れません。

もしも身の回りに「両親は日本人だけど、アメリカ生まれだから半分アメリカ人なんだ」と言う方がいたら、決して嘘を吐いている訳ではないので(アメリカ生まれというのが嘘でなければですが)、心の隅に留めておいて頂ければ幸いです。

ちなみに「二重国籍持ってます」と言うとよくかっこいいと言われ、外国でもそういうイメージがあるらしく、以前韓国だか中国だかでアメリカで出産するのが流行ったなんてこともあったそうなので、子供を二重国籍にしたい方も覚えておいて損はないですよ。

出生地主義を採用しているのはアメリカだけではないですが。

国籍が二つあっても大していいことはないですが、場合によっては経済的に破綻しそうな国からまだ安心な国に比較的容易に移住できるなんてこともあるかも知れないので、あれば何かの役に立つことがあるかも知れません。




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