『謎解きはディナーのあとで』
最近、東川篤哉さんの『謎解きはディナーのあとで』というミステリー小説を読んでいます(以下ネタバレありますので、ご注意下さい)。
6つの物語からなる短編集なのですが、刑事のお嬢様が殺人事件の現場の情報を集め、それを俗に言う安楽椅子探偵の執事さんに話して謎を解いてもらうというのが毎回のパターンとなっていますね。
第1話「殺人現場では靴をお脱ぎください」で「いくら玄関が散らかってるからって、他人の靴があったら気付くんじゃないかなあ?(まあ、慌てていたせいで見落としたということなのでしょうが)」とちょっと引っ掛かりを覚えたり、第2話で毒入りワインのトリックが簡単にわかったりと、今のところミステリーとして物凄く出来がいいという印象はないですが、「ミステリーを読み慣れていない人向け(Wikipediaさんより)」ということですし、こういう作品もアリだと思います。
殺人事件を扱っている作品ではありますが、思わずくすっと笑ってしまうようなやり取りが多く、良くも悪くも陰惨な感じがしないので、すいすい読めますね。
以前第1話「殺人現場では靴をお脱ぎください」のweb朗読を聞いたことがあるのですが(まだ公開されているかはわかりませんが)、上記の通りの流れでストーリーが進むため、お嬢様の現場検証シーンを全カットし、執事さんとのやり取りの中で現場説明等の台詞を足して、ちゃんとストーリーとして成立させていたので、原作の現場検証シーンを読んで「こんなシーンがあったのか!」とちょっとびっくりしました。
正直、音声で原作通りに現場検証をしてもらっても部屋の様子がイメージし辛そうなので、一気に「部屋の様子はこうだった」とまとめて説明してくれたのは良かったのではと思います。
余談ですが、執事さん役が櫻井孝弘さん(『FFⅦ ADVENT CHILDREN』等のクラウド役)だったので(しかも二枚目ボイス)、個人的には嬉しかったですよ。
ついつい読む時に櫻井さんボイスを脳内再生して、ちょっとにやにやしていたり(笑)。
まだ半分くらいしか読めていないので、残り半分も櫻井さんボイスで楽しもうと思います。