以前日記で、「テンションの高い激しいシーンを書く時に、アップテンポの曲をピアノで弾くところをイメージして書くと上手く書ける」というようなことを書きましたが、いろいろ書いてみた結果、テンションが高いシーン以外でもピアノを弾くところをイメージしながら書いた方が上手く書けることがわかってきました。
デートシーンで情景を書く時に、「デートだからうきうきした感じにしたいな」と、鍵盤の上を指先が踊るようなイメージを作りながら書いたら、読み返した時に弾むような描写になっていたり、悲しげな響きの曲を弾くところをイメージしながら書いたしっとりしたシーンを読み返して泣きそうになったり、文章にちゃんと感情の起伏が出せるようになった気がします。
以前は自分が書いた文章を読み返しても何の感慨もなくて、どうしたら読み手の心に響く文章が書けるんだろうと苦悩しながら、とにかく思い付くままにいろいろ書いていたのですが、いつの間にかピアノの音のイメージに文章の音の並びのイメージを合わせて書いていく回路が出来上がったようですね。
人に色が付いて見えるとか音に色を感じるといった、外部の刺激に対して異なる二つの感覚を覚える共感覚の逆バージョンみたいな感じですが、実際に聞いている訳ではなく、あくまでピアノと日本語の音のイメージに合わせて書いているだけですから、共感覚の逆バージョンと言い切るには語弊がある感じでしょうが。
こういう二つの異なるイメージを一つのものにアウトプットする感覚って、何か名前があったりするんですかね?
不勉強なもので、ちょっとわからないのですが。
弾けるならまだしも全くピアノを弾けないのに、ピアノの音が好きだと言うだけで、想像上のピアノの音に合わせて文章を書くことになるとは思ってもいませんでしたが、人間の想像力というものは面白いものです。
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