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イメージコントロール

今年に入ってから、小説を書く時に以前より上手く気持ちを込められるようになりました。

きっかけは神と魔王がダブル主人公の短編小説を書き始めたことなのですが、長年上手く書けないと苦悩していた魔王のキャラを「掴んだ!」と確信した時に、壁を一枚超えたようですね。

去年までは自分が書いた文章を読み返しても、心動かされるようなことはほぼなかったのですが、今年に入ってから悲しいシーンではちゃんと悲しくなったり、想いを伝えるシーンでは胸がいっぱいになったり、「やっとキャラの心情がちゃんと書けるようになったんだな」と自分の成長を実感できて嬉しい限りです。

以前は自分とキャラを完全には切り離すことができなくて、キャラの気持ちになり切っているつもりで結局なり切れていなかった気がしますが、今はすっと自分から離れてキャラの気持ちになり切ることができるようになったので、そこが大きいように思いますね。

特にキャラになり切ることなく上手く書ける作家さんもいらっしゃるのかも知れませんが、私はかつて声優志望だったくらい演じることが好きで、いつも頭の中でキャラになり切って演技をしながら書いているので、キャラになり切れないとどうしても上手く書けません。

近年やっと思い通りのストーリーが書けるようになってきたので、今はこれまで神経が行き届いていなかった「キャラを魅力的に書く」というテーマに挑んでいる真っ最中なのですが、まずまずできてきているのかなと手応えを感じていたりする今日この頃です。





長らくできなかったことは他にもあって、一定のテンションでしかストーリーを書けず、メリハリが上手く付けられなかったのですが、やっと激しい感情を出している時にはテンションの違いを表現できるようになりました。

書いてみて気付いたのですが、キャラのテンションを上げたいなら、自分がまずテンションを上げないと駄目なんですね。

まずはテンションを上げるイメージを作ろうと、ピアノの前に座る人物がゆったりした曲から転調して激しい曲調のクラシック(詳しくないのでタイトルはわからないのですが)を弾くところをイメージしながら書いてみたのですが、思いの外イメージが上手く嵌って、ちゃんと書けた気がします。

キャラになり切るのはともかく、こういうストーリーとは全く関係ないイメージを作りながら書く人はかなりの変人の部類に入るのではと思いますが(笑)、「それでテンションをコントロールできるなら、奇人でも変人でもいいやー」と開き直ってみたり。

睡眠時間を削ってでも創作の時間を捻出しないと、なかなか原稿が進まないので、そこはちょっと辛さを感じますが、今までで一番充実した創作活動ができていますから、それ程苦にはなりません。

「継続は力なり」と言いますが、物事って続けてみるものだなあとしみじみ思うのでした。



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