自転車に乗って
『夏目友人帳』のアニメ第3期が只今放送中です。
続編が作られた時もびっくりしたものですが、まさか3期まで来るとは思っていなかったので、またまたびっくりでした。
やっぱり『夏目友人帳』はいいですねー。
「妖怪が見える」という特殊能力のおかげで、ゲストキャラの妖怪との絡みが多くなりがちな夏目君ですが、最近は人間のお友達とのエピソードも多く、その成長ぶりが微笑ましいです。
今回私の好きな自転車のエピソードもアニメ化され、テレビの前でほんわかしていました。
高校生なのに自転車に乗れないという夏目君。
お友達である北本君と西村君がびっくりして「何で?」と訊くのですが、「ああいうのは、後ろを押さえてくれる人がいないと乗れないだろう?」と夏目君が言うと、原作通り次のカットで三人で自転車を乗るシーンが来て、思わずじーんときました。
複雑な家庭環境に育った寂しさをさらりと表現した夏目君の言葉も秀逸ですが、北本君達の心意気も実に見事です。
この手のデリケートな事象にうっかり触れてしまった時、そっとしておくというのも悪くはないと思うのですが(実際そうして欲しいと思う人も少なからずいるでしょうし)、「俺達が後ろを押さえてやればいいじゃないか」と一緒に自転車に乗る練習をした彼らは凄いなあと思います。
なかなかできることではないのは勿論ですが、夏目君がどうして欲しいかちゃんと汲み取ってあげられるとは実に人の心に聡いですね。
素敵なお友達がいてくれて良かったです。
妖怪の類が見える系のお友達も夏目君にとっては貴重だと思いますが、見えない人達とも上手くやって行けていることが少しずつ彼の自信になっているのかも知れません。
不器用ながらも人との距離を詰めていく夏目君を、これからも応援しようと思います。