グリッドマン最高!
普段一度このEssayで一度取り上げた作品って、短期間で二度も取り上げることはないのですが、最終回が最高過ぎていろいろ語りたくなったので、ちょっと書いてみることにします(以下ネタバレありますので、ご注意下さい)。
この『SSSS.GRIDMAN』という作品、『電光超人グリッドマン』という特撮ドラマの続編なのですが、グリッドマンのデザインが違っていたり、グリッドマンがリアルワールドで町を壊しまくりながら戦っていたりと、グリッドマンがコンピューターワールドでプログラムを破壊する怪獣を倒して人々の平和な暮らしを守っていた特撮ドラマとはいろいろ違っていて、「パラレルワールド扱いなんだろうな」とずっと思っていたのですが、最終回を見てちゃんと地続きだったんだとわかりました。
最終回で、グリッドマンはサポートしてくれる仲間達と合体することにより真の姿を取り戻すのですが、その姿が何と特撮ドラマ版の姿だったんですよ!
私は全部ではないにしろ、特撮ドラマ版を見ていた人なので、「こう来たかー!」と思わずテンションが上がりまくりました。
しかも特撮ドラマの主題歌が流れるという、王道かつ熱い演出で、「『電光超人グリッドマン』見てて良かった!ありがとう!アニメスタッフの皆さん!」と思わずにいられませんでしたよ、ええ。
そしてラスボスにやられそうになったその時、記憶喪失だったグリッドマンが自分の本当の力を思い出して、世界とその世界を作った少女の心を直すという展開も、オリジナルへのリスペクトが感じられてとても良かったです。
大抵の巨大ヒーローって、戦闘の結果どれだけ町が壊れようが、怪獣を倒すと壊れた町をそのままにして去って行きますが、グリッドマンは怪獣に壊されたコンピューターワールドを元に戻し、プログラムを正常にすることで、人々の暮らしを守るというヒーローなので、彼の本当の力は怪獣を倒すことではなく、壊されてしまったものを元通りに直すことにあるんですよね。
私、かつてリアルタイムで『電光超人グリッドマン』を見ていた時は、グリッドマンというヒーローの良さがよくわかっていなかったのですが、このアニメのおかげでやっと気付くことができました。
『電光超人グリッドマン』を見ていなかった人にはちょっとピンと来ない展開だったかも知れませんが、見ていた人にとっては納得の展開だったと思います。
これだけでも泣きそうになりましたが、グリッドマンが永遠の命を持つというラスボスに全く怯むことなく、「そんなものは命ではない!」と言い切り、「これが命ある者の力だ!」と言いながら見事なパンチを打ち込むシーンのあまりのかっこよさには完全に泣きました。
『ワンパンマン』の無免ライダーさんが、敵を倒せなくても必死で人々を守るために敵に立ち向かったシーンでも同じことを思いましたが、ヒーローは人々を脅かす存在を倒せるからかっこいいのではなくて、どんな恐ろしい敵にでも恐れず立ち向かう強い心を持っているからこそかっこいいのだと思います。
このアニメのおかげで、グリッドマンが大好きになりました!
限りある命を持つ者が無限の命を持つ者に勝つというのはご都合主義的展開に見えなくもないですが、後のシーンでグリッドマンが「倒した」ではなく「封印した」と語っていたので、「なるほど。殺せなくても弱らせて封印するだけならできるよなあ」と納得できましたし。
グリッドマンが自らの使命を果たして、仲間達と共に元の世界に帰った後、世界を作った友達と別れたヒロインが目覚めるシーンが実写だったのも、オリジナルの特撮ドラマと世界観が繋がる感じで良かったです。
敵として登場したのに、途中からグリッドマンと一緒に戦ってくれるという胸熱展開を披露してくれた男の子も死んじゃったのかと思いきや、ちゃんと生きていましたし、ほっとしました。
「きっと特撮ヒーロー物が大好きな人達が作ったんだろうなあ」と思われる脚本や演出で、アクションシーンも絵がよく動いて見応えがあり、とても面白かったです。
『電光超人グリッドマン』の続編がアニメになると聞いた時には、「また随分古い作品持って来たなあ。何でだろう?」と思ったものですが、実際にアニメを最後まで見てみたら「いいチョイスだなあ。グリッドマンでやろうって言った人、いいセンスだ」と感心せずにはいられませんでした。
アニメスタッフの皆さん、素晴らしい作品をありがとうございました!
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