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これぞ正義のヒーロー

『牙狼<GARO>-炎の刻印-』というアニメを見ているのですが、熱い展開のオンパレードでテンションが上がりますね(以下ネタバレありますので、ご注意下さい)。

Wikipediaさんによると、『牙狼<GARO>』という特撮ヒーロー物シリーズの流れを汲む最新作だそうですが、「黄金騎士ガロ(の鎧)」と「魔導鈴ザルバ」以外の世界観や登場人物は一新されているそうで、中世ヨーロッパ風のファンタジー世界を舞台に、魔戒騎士や魔戒法師達が人々を守るためにホラーと呼ばれる怪物と戦う物語となっています。

しかし魔戒騎士さん達の活躍を人々は知らず、感謝するどころか魔女呼ばわりして弾圧していたりするのですが、それでも尚人々を守るために戦い続ける彼等に正義の真髄を見た気がしました。

アンパンマンの作者であるやなせたかしさんも「本当の正義というのはカッコ悪いものなんだ」というようなことをおっしゃっていたそうですが、例え誰にもわかってもらえなくてもただ自分の行いが正しいと信じて人を救おうとする彼等の姿はひどく悲しくも美しいです。

主人公のレオン君も魔戒騎士としてホラーと戦っていたのですが、魔戒騎士の鎧は人を守るためのものなのに、大切な物がなかったため、最大の敵との戦いの最中に鎧に見放されてしまうという展開には衝撃を受けました。

いつかは来るだろうと思っていた展開ですが、ここ一番の時に持ってくる辺り、効果は抜群でしたね。

これからレオン君どうするんだろうと思っていたら、鎧に見放されて間も無くあっさり身投げしたのもびっくりしましたが(笑)。

でもレオン君を助けてくれた人達がいい人達で、やさぐれていたレオン君も随分穏やかに日々を過ごせるようになったので、彼等のような人々を守るために戦うことを決意してくれたらいいですね。

と思っていたら、その人達が全員ホラーに殺されてしまい、凄く悲しかったです(涙)。

レオン君は生まれてからずっとお父さんと2人で敵から逃げ続けていましたから、人の優しさに触れる機会もあまりなかったどころか、人間の嫌な面ばかり見続けていたせいで人間があまり好きではなかったのではとすら思いますが、そんな彼がとても穏やかな表情と声で日々を過ごせるようになっていたのに…。

まあ、作中で「結局自分が体験しないと、どれだけ辛いかわからないんだ」というような台詞がありましたし、レオン君が再び戦うことを決意するためには大切な物を見付けるでは不十分で、それを失う悲しみを知った上で「もうこんな思いをする人を増やしてはいけないんだ」という強い決意が必要ということなのでしょうが、それにしても辛い展開でした。

私だったら「大切な物を見付けてそれを守るために再び戦う」という展開にしたと思いますが、この絶望から再び立ち上がる方がレオン君の復活がより劇的になっていいですね。

脚本がお上手なので、いろいろ勉強になる作品です。




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