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『銀河英雄伝説』

最近、Gyaoさんで田中芳樹さん原作の『銀河英雄伝説』というアニメを見ています(以下ネタバレありますので、ご注意下さい)。

ニコニコ動画さんに上がっていたニュースで、「「銀河声優伝説」という異名を取る程、声優さんのキャスティングが豪華な作品」と書かれているのを見て、地味に見てみたいなと思っていたら、無料配信されていると知って嬉しかったですね。

名前がばっちり思い出せる方から、名前は思い出せなくても「あ、この声知ってる!」という方ばかりで、今時の若い声優さんにはなかなか見られない個性の強い演技はとても見応えがありました。

当時は新人さんから中堅さんくらいの方が多かったのかも知れませんが、今や大御所さんクラスの方がザラにいらっしゃるというのは本当に贅沢ですね。

残念ながら既に鬼籍に入ってしまわれた方もちらほらいらっしゃって、新作でなくとも久々にお声が聞けて嬉しかったです。





私、田中芳樹さんは『創竜伝』しか読んだことがないのですが、同じく田中さん原作の『アルスラーン戦記』のアニメも面白かったので期待して見たら、『銀河英雄伝説』もやっぱり面白くて流石だなと思いました。

「銀河系を舞台に、数多くの英雄たちによる攻防と権謀術数を、ふたりの主人公ラインハルト・フォン・ローエングラムとヤン・ウェンリーを軸に描くスペースオペラ(Wikipediaさんより)」なのですが、SF物と言うより歴史物的な側面が強く、いろいろな立場の人達の人間模様が興味深いですね。

ちなみに私、ヤンさんよりもラインハルトさん派です。

ヤンさんは見ず知らずの人が暴漢に襲われていたらすかさず助けたり、無駄に敵を殺すことを嫌ったり、養子の男の子が戦争をしなくてもいいようにほんのひと時の間だけでも平和な時代を作りたいと思って戦っていたりと、かなりいい人で好感が持てるのですが、ラインハルトさんにはキルヒアイスさんという子供の頃からの無二の親友兼部下がいて、その人との友情を見ているのが好きなんですよね。

爆破事件に巻き込まれたラインハルトさんをキルヒアイスさんが助けに行くシーンがあるのですが、キルヒアイスさんがラインハルトさんを見付けた時に「きっとお前が来てくれると思ったから、動かず待っていた」というような台詞を言うのを聞いて、「ああ、この人は本当に友達を信頼してるんだなあ」と凄く和みました。

ヤンさんも部下を信頼するタイプの人ですが、子供の頃からの付き合いがあるレベルで信頼関係を築いている部下はいないので、ラインハルトさんに比べると人間関係が少し寂しい印象を受けます。

「もう軍をやめる」と言い出した時には、部下が「やめないで下さい」と嘆願に来る程人望は厚いんですけれどね。

でも私はあくまでラインハルトさん派で、もっと言うと一番好きなのはキルヒアイスさんです。

正直、初めはラインハルトさんの質問に淡々と答えるばかりだったので、只のモブキャラかと思っていたのですが(笑)、動乱の鎮圧に際して部下に死者を出さなかったものの、首謀者を死なせてしまった(あまりに人望がなさ過ぎて自滅しただけのことで、彼に責任は全くないのですが)ことを自分の落ち度として詫びる等、彼の軍人らしからぬ優しいところが見える度に好きになりました。

一番好きなのは、やっぱりラインハルトさんのことをとても大切に思っているところですが。

いいですよねー、男の友情って大好きです。





私は結構SF好きですが、メインは人間ドラマでいかにもSFっぽいオーバーテクノロジーな兵器が出まくるような作品ではないので、その手の物に拒否反応が出る方でも割と見易い作品なのではないでしょうか。

かなり長期間に渡って書かれているので、随所に古さは感じるものの、正に歴史物を見る感じで見てみると楽しめるのではと思います。





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