私の耳には理解し難い話にしか聞こえない
昨日は高校の文芸同好会の同士である柊さんに、久々にお会いしてきました。
今月お葬式があった同期についての真面目な話から、「妹が友達に誘われて婚活パーティーに行ったんだけど、そこでカップルになった男の人がどうにも合わなくて、ストレスで眠れなくなった挙句に翌朝吐いたんだ」というどうでもいい話までいろいろなことを話してきました。
私はと言うと、諸事情あって最近やたらと慌しい毎日を送っています。
最近バイトで死ぬまで絶対やらないだろうと思っていた食品販売にチャレンジしたり、見ず知らずのお兄さんから「一目惚れしました」と言って連絡先を渡されるというびっくり体験をしたり、新しいことをたくさん経験しました。
結構大変ですが、バイトの合間に執筆とは無関係の勉強をし始めたりもしているので、結構楽しいです。
おかげで執筆は全くと言っていい程捗っていませんが、「コバルトさんの短編新人賞で『もう一歩』に入ったよ」くらいの報告ができて良かったです。
できればもうちょっといい報告がしたかったんですけどね(遠い目)。
来年こそは頑張ろうと思います……。
さて、柊さんとは前述の通りいろいろなお話をしたのですが、その途中でドラマの話になり、『華麗なる一族』の話になりました。
お互いあまりドラマは見ない人なのですが、柊さんは『華麗なる一族』は見ていたそうで。
ストーリーの概要を聞いたところ、「主人公が父親との確執から苛められて、終いに自殺する話」だそうです。
チャンネルを変えている時にちらっと見たことがあったので、「主人公が父親との間に確執を抱えている」というのは何となく知っていましたが、まさか主人公が父親に苛め殺されるとは思っていなかったので、かなりびっくりしました。
しかし、主人公が父親に苛め殺される話のどこが面白いんだろうと疑問に思わずにいられなかった私。
よくよく話を聞いてみると、主人公は苛められても苛められてもめげずに頑張る感じの人で、ひたすら暗黒モード一直線という訳ではなかったそうなのですが、要点を聞いただけだと「姑にネチネチいびられながらも我慢して頑張る嫁」を描いたような、私には理解し難い陰鬱な話にしか聞こえませんでした(笑)。
更に話を聞いてみたところ、主人公は父親に自分の実の子ではないのではと疑われたせいもあって父親に苛められていたそうですが、結局最後に本妻の実の子だったとわかるという、何とも救いようのない話だったので、やはり私には理解し難い感じです。
悲劇があまり好きではないんですよね。
シェイクスピアなども表現は詩的で結構好きだったりしますが、悲劇な話は苦手です。
人がばたばた死んでも、主人公が最後に死んでしまっても、その彼ないし彼女が全て納得した上でほんの少しだけでも幸せを感じてくれたらそれでいいと思えるのですが……。
悲劇を書く方は「世の中なんてこんなもんだよ」という心理なのかも知れませんが、なかなか幸せになれない人も少なくないであろう世の中で、敢えてそんなものを人々に見せ付けるのはひどく残酷な気がしてしまいます。
多分頼まれでもしない限り、この先も悲劇は書かないだろうなあと改めて思った日でした。