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序破急

タイトルの言葉は、「じょはきゅう」と読みます。

古典芸能などお好きな方には馴染みある言葉ではないでしょうか。
ちなみに私は狂言師の野村萬斎さんの著書・『萬斎でござる』で初めてこの言葉を知りました。

車のギアチェンジに喩えて説明されていて、素人でもわかりやすかったです。

「序」は「ローギア」で、「スピードとして表面には表れにくいけれども、非常にエネルギーを使い、力を矯めながらゆっくり動いている」状態で、「破」がそのエネルギーが「だんだん発散され、ぐっとスピードを出すセカンドギア」、「急」が「エネルギーが大きく発散されるトップギア」で、「スピードはぐんと伸びますが、エネルギーの消費量はかえって減り、スピード感を維持する」ものだそうです。

『ヱヴァンゲリオン新劇場版』のタイトルの後ろを繋げると、「序破急」になるのでこのタイトルにしてみました(急は「Q」と表記されるようですが)。

もう何日も前になりますが、日曜日に『破』を観て来たので。

尤も、TVシリーズはリアルタイムで見ておらず、執筆時のBGMとしてYouTubeさんで適当に動画を流していただけで、ファンでも何でもなかったんですけどね(笑)。

BGMにしていても、胸に迫るものがある作品だとラストの辺りは原稿そっちのけで思わず真面目に見てしまったりするのですが、残念ながら『エヴァ』にはそれがありませんでした。

キャラクターが淡白過ぎて遠いと言うか、見ていてどうにも入り込めなかったんです。

シンジ君がお父さんにブチ切れるシーンなども、「あー……そりゃ怒るよね、うん」と軽く流してしまったのですが、今回の『破』では「あなたには良心ってものがないの!?(by 『Xenosaga』のシオンさん)」と完璧シンジ君寄りでお父さんを心の中で罵っていました。

まさかの変化でした。

『破』はみんなTVの時とは少し性格と言うか物事への向き合い方が違っていたおかげか、キャラクターに素直に感情移入できて、思わずホロリとくるシーンもいくつかありましたね。

それでレイやアスカが好きになったかと言うと、「まあ、前よりは」という程度なのですが(ファンの方ごめんなさい)。

どうも彼女達とはあまり相性が良くないようです。

個人的には『破』から新たに登場したという「真希波(まきなみ)・マリ・イラストリアス」ちゃんが一番好きですね。

何故か「365歩のマーチ」を歌いながらエヴァで出撃する眼鏡っ子パイロットなのですが、「腕の一本くれてやる!」とかかなり無茶な戦い方をし、純粋に戦うことを楽しんでいるように見えました。

シンジ君達がネガティブな動機からエヴァに乗るのとは対照的で、見ていて辛くならないところが良かったのかも知れません。

声が坂本真綾さんというところも良かったですね。

坂本さんは『FFXIII』のライトニングちゃんの声も当てていらっしゃるのですが、彼女が坂本さんボイスで喋った途端に「かっこいい!『FFXIII』欲しい!」と思わず思ってしまった程、戦う女の子を見事に演じられる方です。

『破』の中で英語(字幕を追うことに気を取られていたので、定かではありませんが、ロマンス語系で間違いはないかと思います)を喋るシーンがあるのですが、その発音も綺麗で「おー、流石」と思いました。

いつの間にかまた声優さん談義になってしまいましたが(笑)、『破』の面白さはオリジナルを超えていると思いますし、上映後には拍手が沸き起こった次第です。

こんなことは初めてだったので大いに戸惑いましたが、「した方がいいのかな……?」と思い、控えめにぱちぱちと手を叩いてきました。

『エヴァ』って凄く愛されてる作品なんですね。

ファンでもないのにあの場に居合わせてすみません(殴)。

実は肝心の『序』を見ていなかったりしますが(内容はTVシリーズとほとんど同じだそうですが)、近々TVで放送されるそうなので、うろ覚えなストーリーを補完するためにも見ようと思います。






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