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どうあがいても絶望

先日、高校時代に所属していた文芸同好会仲間の柊さんとお会いしてきました。

最近読んだ本の話になって、『〝文学少女〟と死にたがりの道化』の話になったのですが、そこで何とも絶望的なオタクぶりを披露してみました。

タイトルに〝文学少女〟とあるだけあって、太宰治の『人間失格』が物語の鍵を握っているのですが、「恥の多い生涯を送ってきました。」という冒頭の1文を見て、真っ先に『さよなら絶望先生』が浮かんでしまったもので(笑)。

「絶唱」という、絶望先生こと糸色望先生のキャラソンの中で「恥の多い生涯を送ってきました。」に始まる語りが入るんですよね。

以来オリジナルの『人間失格』を差し置いて、私の中では「恥の多い生涯を送ってきました。」=『絶望先生』という式が成立していたり(笑)。

「オタクとしては別にいいと思う」と柊さんには言われましたが、これでも一応国文学部を出ていたりするんですけどね!

名誉挽回にはならないとは思いますが、太宰の作品には冒頭の1文を記憶しているものがもう1つあります。

それは『走れメロス』の「メロスは激怒した。」です。

別に作品が好きだからではなく、中学校の国語の授業で先生が出したクイズの答えがこれだったので、何となく記憶に残っているというだけですが。

『走れメロス』と言えば、太宰はどこぞの旅館か何か(細かいことは忘れました)で豪遊した際にお金がなくなってしまい、友人を人質に残してお金を取りに行くと言っておきながら、結局戻って来なかったそうですよ。

「本当はメロスは戻って来なかったってことだね」と大学の教授がオチを付ける前で、「流石『人間失格』の人だなあ」と妙な感心をしていたのは私だけでしょうか。

太宰に限らず、どうも小説を書く人というのは人間的に問題がある人が多い気がします。

勿論私もですが(笑)。

 

 

小説と言えば、「たまたま『火垂るの墓』の作者さんの娘さん(確か当時小学生)がクラスにいた先生が、「お父さんにどういうことを考えて『火垂るの墓』を書いたのか訊いていらっしゃい」という指令を出したところ、「あの時は締め切りに追われてて、何でもいいからとにかく書こうという気持ちで書いた」というような答えが返ってきた」という夢も希望もない話をしたところ、『火垂るの墓』を読んだことがある柊さんは軽く絶望していました(笑)。

実体験を元にして書かれたようですし、決して締め切りのことしか頭になかったという訳ではないのではと思いますが、妹さんとは結構いろいろあったようですから、そういうことを実の子に向かって口にするのが面映かったのかも知れませんね。

たとえそうだとしても、小学生に向かってああいう回答をするのはどうかと思いますが(笑)。

しかもWikipediaさんによると、どうも締め切り云々の話をテレビでされていたようですし。

柊さんは「(大人になった)今だからあんまりショックは受けないけど、子供の時にこの話を聞いたら違ってたと思う」と言っていました。

確か「周りの人間が思ってる程、作家は作品にテーマとかメッセージとか込めてない」という話の流れで『火垂るの墓』の話になったような気がしますが、時には敢えて模範解答をすることも必要な気がします。

もしかしたら全部冗談だったのかも知れませんが、もしそうでないとしたらこういう時こそ尤もらしく嘘を吐く職業で培ったスキルを発動するべきでしょう!

何だか上の1文だけ見ると詐欺師みたいですけどね(笑)。

 

 

そう言えば魔王に関する重大なアンケートを取ろうかと思っていたのですが、うっかり忘れました。

まあ、別口の創作に関する相談はできましたし、決めなくても当面困ることではないので、どうでもいいと言えばどうでもいいのですが。

今後はとりあえずC★NOVELSさんへの投稿を目指して書いている作品を一旦お休みして、以前書いた作品の手直しをするつもりです。

結局出すのはC★NOVELSさんなのですが、今まで書いてきたライトノベルとは作品の作り方が違うので、キャラも世界観もどうにもしっくり来ていなかったんですよね。

1度完成している作品を作り込んだり、膨らませたりする方が負担は少ないでしょうから、まずはC★NOVELSさん的小説の書き方に慣れることを目標に頑張ろうと思います。

 

 


長い時間どうもありがとうございました(ぺこり)。

またお会いできるのを楽しみにしています。






 

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