ミステリーに学ぶ
かのアガサ・クリスティーの原作は『オリエント急行の殺人』くらいしか読んだことがなく、時間がなくて今後もなかなか読めそうにはないのですが、ドラマはお化粧などをしながらでも内容を知ることができるのでいいですね。
真相は極めて単純なことが多いのですが、その分「うわ、やられた!」と思わされますし、面白いです。
シャーロック・ホームズ氏も名探偵として有名ですが、個人的にはポワロさんの方が好きですね。
物知りで腕っぷしも強いホームズさんは完璧超人的で隙がなさ過ぎる上に、事件が起こらないと気が塞ぐと言ってクスリをやっていたりするような危うさがあって、ちょっと親しみが湧き難い感じですが、ポワロさんは結構あれでユーモラスなところがあったりしますし。
ポワロさんと言えば「灰色の脳細胞」ですが、別に人に言われている訳ではなくて、自分で積極的に広めに行っているところが笑えます(笑)。
おまけに抜けたところもあって、結構いい雰囲気になった女性に呼び出されて遠路はるばる外国まで行ってみたら、本人は不在で「ホテルの支払いお願いします」という伝言を残されていたこともありました。
あれだけ洞察力に長けているのに女性に対してその能力が全く活かせないポワロさんの駄目っぷりをあげつらうより、名探偵を財布代わりに使った女性の手管を褒めるべきなのかも知れませんが、ポワロさんは犯罪を見逃してあげた上にここまでの仕打ちをされてしまったので、その駄目さに目が行くのは避けられません(笑)。
ホームズさんも彼が唯一愛した女性と言われているアイリーン・アドラーにまんまと出し抜かれていたりしますし、恋は名探偵の目をも曇らせるようです。
とまあ、多少名探偵について語れる程度にはミステリー好きな私ですが、どれだけ読んでもミステリーを書ける気が全くしません(笑)。
頭が固いので、根本的に向いてないんですよねえ。
ですが、ミステリーをたくさん読んだおかげで、「作品に登場するものを、最初とは別の方法で活用する」という発想に行きつくことができるようになりました。
手掛かりや犯人はちゃんと予め提示しておいて、ぽっと出のものは使ってはいけないというのがミステリーのお約束なので。
少年漫画よろしく、それまで書いていなかった情報をピンチに合わせていきなり開示というのもそれはそれでアリだと思いますが、今までできなかった発想ができるようになったというのは大きな収穫だと思っています。
いろいろな作品を読むというのは、やはりいい刺激になりますね。
問題は一度だけでなく、何度もこれができるのかということなのですが、忙しくて書く時間がなかなか取れないため、何とも言えない感じです。
たまたま思い付いた展開が、本当にたまたま設定に上手く嵌まったという感じなので。
ですがこの感じは忘れたくないので、何とかモノにしたいなあと思う今日この頃なのでした。
PR