ザックスは、『FFⅦ』一泣かせる男
確かにいろんな意味で泣ける人です。
『FFⅦ』一の苦労人ですしね(以下、『CRISIS CORE』未クリアの方、注意です)。
ですが、彼の不幸はこんなものではなく、人体実験はされるわ、逃げ出したと思ったら殺されてしまうわ、命を懸けて守った親友には忘れられるわ、もう救いがありません(笑)。
『FFⅦ』には、想い人には振られるわ、改造されてモンスターに変身できるようにされてしまうわ、愛する人の息子を倒す旅に出る羽目になるわ、想い人のせいで騒動に巻き込まれて殺されかけるわと、かなり散々な目に遭っているヴィンセントもいたりしますが、一番の苦労人はやはりザックスでしょう。
ヴィンセントはまだ生きていますから、『DIRGE OF CERBERUS』ではちゃんと幸せになりましたけど、ザックスは死んで終わりですしねえ。
まあ、彼には乗り越えるべきトラウマや葛藤がなかったというのも、彼が妙に不幸に見える一因ではあるのでしょうが。
しかし、彼の不幸ぶりを駄目押ししたのは、やはり親友のクラウドでしょうね。
ザックスの死に際して、「ありがとう」で止めておけばいいものを、
「忘れない」
なんて言ってしまったおかげで、綺麗さっぱり忘れられてしまったザックスが本当に浮かばれません(笑)。
「こんな人を「自分が生きた証」にしたら駄目だよ!ザックス!」
彼の死に際に駆け付けて、一言そう言ってあげたい気持ちでいっぱいです。
先の一言のおかげで、クラウドってもうどうしようもない最低人間なので(笑)。
しかもエンディングのラストが「俺はクラウド、ソルジャークラス1st」というモノローグなのはどうかと……。
ザックスの経歴盗んで終わりですか。
ザックスは「俺の分までお前が生きろ」というようなことは言ってましたが、「俺の代わりにお前が生きろ」とは一言も言ってないんですけど(笑)。
こうなることはわかっていましたが、クラウドが思った以上にひどい人だとわかって、かなりショックを受けました。
てっきりザックスが死んでしまった時は意識混濁状態で、何が起こっているのか理解できていない状態だと思っていたのに(涙)。
何が起こっているのかわからないどころか、クラウドは余裕で現状を認識して会話までしていたので、この後にザックスを忘れるっておかしい上にひどすぎます。
あと、これは弟が指摘していたのですが、『FFⅦ』中でザックスから夢や誇りと共に託されたバスターソードをあっさり他の武器に持ち替えていたりするのもかなりひどいです。
これはゲームの仕様の問題なので、クラウドが悪い訳ではないですが、どうせならバスターソードをパワーアップしていくという形にした方が良かった気がしますね。
でないと、ザックスがますます不憫な人になってしまうので(笑)。
NovelのOther収録の『墓標』では、一言もザックスに謝っていないクラウドですが、今思うと土下座して詫びを入れるくらいのことをさせておけば良かった気がします(笑)。
PR