侍戦隊 シンケンジャー!
を見て是非「迸るツッコミをEssayにして欲しい」とLinn107さんにお願いされたので、早速見てみました。
初めは「侍戦隊」というところを抜かして「シンケンジャー」という名前だけ聞いたので、一体何戦隊なのだかわからず、「俺達は真剣なんじゃー!」と全身全霊で叫んでいるような暑苦しい人達なのかと思いきや、時代劇みたいな人達でしたね(笑)
リーダーのレッドがみんなから「殿!」と呼ばれて敬意を払われていたりするところを初めて見ました。
その癖みんな和装どころか思いっきり洋装で、雰囲気が現代劇なので、違和感が凄かったです(笑)。
個人的には「殿」より、『戦国BASARA』の真田雪村さんみたいに「御屋形様!御屋形様!おーやーかーたーさーまー!」と呼ぶ方がカッコ良くて違和感もまだ少ないと思うのですが、きっと子供達には「殿」の方がわかり易いんでしょうねえ。
Linnさんから「爺」と呼ばれているお爺さんが『水戸黄門』で助さんを演じていた方らしいという情報を事前に得てちょっとびっくりしていたのですが、見てみたら本当に助さん(既に代替わりしてしまわれましたが)で二重にびっくりしました。
祖父が時代劇好きなもので、私も付き合って結構な数の時代劇を見ておりまして、『水戸黄門』も再放送を含めてかなりの数見たことがあります。
『水戸黄門』や『暴れん坊将軍』といったメジャーどころの作品は正直あまり面白いとは思えないのですが、『喧嘩屋右近』とか『陽炎の辻』とか『鞍馬天狗』などは好きでよく見ていました。
大河ドラマを含めて、NHKさんの時代劇は割と面白いものが多い気がします。
個人的に一番オススメなのは『鞍馬天狗』ですね。
これは『木曜時代劇』枠で放送されていた作品なのですが、脚本がなかなかの出来でしたし、主演の野村萬斎さんがとても素敵でしたので。
狂言役者さんだけあって古風な雰囲気がよく出ていて、また一つ一つの動きが美しく、特に殺陣がお見事でした。
古風な雰囲気と言えば、先の助さんこと伊吹吾郎さんもお一人だけ妙に渋い雰囲気を漂わせていらっしゃいましたね。
「ご老公の御前である!頭が高い!控えおろう!」と言って悪人達を平伏させていた方だけあって貫禄があり、おかげでシンケンジャーの人達といると、妙に画面の中で浮いて見えたのは私の気のせいでしょうか(笑)。
特撮と時代劇の融合というカオスの中に在っては無理もないかと思いますが、このキャスティングで行こうと決めた監督さんはかなりの蛮勇だと思います。
ところでこのシンケンジャーですが、男の子三人、女の子二人の五人編成で、「紅一点じゃなくて紅二点だ!」ということにもちょっとびっくりだったのですが、名乗りの時にトリを務めるのがピンクではなくイエローということに少なからず衝撃を受けました。
特撮というのはそれ程好きなジャンルではないのですが、子供の頃は暇潰しによく見ていて、その頃は男の子四人で女の子一人の五人編成がスタンダードで、最後に名乗るのはピンクと相場が決まっていたので。
私が見た戦隊ものシリーズは多分十にも満たないと思いますが、その中では『恐竜戦隊ジュウレンジャー』が一番面白かったです。
あの頃は昨今の特撮もののように眉目秀麗なお兄さんがたくさん出ているなどという時代ではなかったですが、途中から登場した第六の戦士が敵かと思いきや実は主人公のお兄さんで、和解したなあと思ったらその人が実は死んでいて……と、子供ながらに毎週続きが気になって見ていました。
うろ覚えですが、敵のコスチュームやメカも今程おもちゃっぽくなかった気がします(笑)。
確かバンドーラさんという魔女が敵の親玉なのですが、その人はファンタジックな衣装がとても似合う、いかにも魔女という風情で、いろいろ悪いことをするものの何だか憎めない人だったので、私は結構好きでした。
思えば私のファンタジー好きは、こんな頃から始まっていたのかも知れません(笑)。
またもや逸れてしまった話をシンケンジャーに戻すと、率直に言って一話見ただけではよくわからなかったのですが(笑)、空中に「影」と書いたら影武者が出てきたり、シンケンジャーさん達の変身後のコスチュームの顔面に「土」や「水」といった漢字がくっ付いていたり、何かと漢字が出てきて子供達に漢字を勉強させるにはいい番組かも知れないと思いました。
「これにて一件落着!」といった時代劇調の台詞や巨大ロボットにまで漢字を使うような珍妙なデザインが子供達にどう思われているかはわかりませんが、あれはあれとして面白いとは思うので(笑)、人気があるといいですね。
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