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世界一のネズミ

「夢の音」の香苗さんのブログに「『十二国記』のアニメが期間限定で無料で視聴できる」と書かれていたので、これはいいと早速見てみました。
「面白いから読んでみて」といろんな人に原作を薦められたものの、如何せん長い物語なので手が出せずにいたのですが、アニメなら執筆の合間に流していれば勝手に話が進んでくれるので、迷わず飛び付いた次第です。

横着者ですみません(殴)。

まだ全部は見終わっていないのですが、身も蓋もなく言うと、ごく普通の女子高生である中嶋陽子ちゃんの所に異世界からのお迎えが来て、いきなり「あなたが王様です」と言われ、異世界に連れて行かれて悪戦苦闘するというお話ですね。

原作の長さを見ると、いろいろと端折られているところも多いのでしょうが、繰り広げられる人間ドラマや陽子ちゃん達の成長が面白くて一気に見てしまいました。

少し前までスカートを穿いて女子高生していたとは思えない程、強く逞しくなっていく陽子ちゃんが凄かったです(笑)。

彼女が自分の弱さと向き合って斬り捨てるシーンがとても好きで、思わず「そこだ!行けー!」とパソコンの前で応援していました。

強い女の子が好きです。

でもネズミの方がもっと好きです。

陽子ちゃんは旅の途中で行き倒れているところを楽俊(らくしゅん)というネズミさん(人間の言葉を話したり、人間の姿になったりする半獣だそうなので、厳密に言うとネズミではないのでしょうが)に助けてもらうのですが、そのネズミさんがまたできたネズミなんです。

楽俊が住んでいた国では半獣は迫害されていたのですが、それでも彼はまっすぐな性格で、傷付いた人や弱い人にとても優しくできるんですね。

深く傷付いた人や苦しんだ人は頑なで、なかなか心を開いてはくれないものですが、それでも差し延べた腕を引っ込めることなくじっと待っていることができるのは、きっと楽俊自身が同じように苦しんで、強さと優しさを手に入れたからなのだと思います。

弱さを乗り越えて強くなるには時間が必要なのだということを、彼はきっと自分の経験から知っていたんでしょうね。

ミッキーだって敵わない、世界一素敵なネズミです。

物語が進むに従って出番が減ってくるのが少し寂しいですが、最後まで楽しく拝見させて頂こうと思います。







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