この私にギャグ漫画を買わせるとは!
ストーリー重視派なので、何度読み返しても深い味わいを感じられるような作品を集める傾向にあるのです。
例外的に絵やキャラクターが好きで買い集めているものもありますが、そうした作品もギャグ漫画ではありません。
そんな私が、多分生まれて初めてギャグ漫画を買い揃えました。
それは『鬼灯の冷徹』です!
主人公の鬼灯さんが好き過ぎて、金欠&ネタバレを避けるためにアニメ放送が終わってから集め始めたのですが、原作も面白いですね(以下ネタバレ注意です)。
地獄の鬼神さんが主人公というファンタジー設定なので、ファンタジー好きの私にはそれだけで結構きゅんきゅんきますが、ストーリーが進む程に地獄のイメージが変わっていくのが意外でした。
これでもレポートを書くためにお寺で地獄に関する絵解きを見せて頂いたことはあるものの、最早詳しい話は記憶の彼方に遠ざかってしまっているので、『鬼灯の冷徹』を知った時点ではほとんど「地獄は行いの悪かった死人が行く場所」という認識しかなかったですし、それはそれで間違っていないと(多分)思うのですが、『鬼灯の冷徹』では神様が天国からわざわざ地獄にお酒を飲みに来ていたり、現世に居場所がなくなった妖怪の避難先になっていたりと、最早何でもアリな感じなので(笑)。
『鬼灯の冷徹』の地獄は単純に死者の世界ではなく、人間の世界に対立する概念として天国や地獄があり、人間の枠から外れた死者や妖怪や神様が文化圏ごとにごっちゃに暮らしているといった理解で大体合っていると思うのですが、本当にああいう世界があったらいいですね。
私、「人間は死んだらそれまで派」なので、あの世とか生まれ変わりといったものを信じていないのですが、『鬼灯の冷徹』を読んで、信じないまでもあってくれたらいいなと思うようになりました。
鬼灯さんは元人間で、生前はかなり幸薄くて早くに死んでしまったため、死後の世界がなければただ辛いことばかりの救いが全くない人生だったでしょうし。
死んで鬼になった彼が今結構楽しそうにしているのを見ると、生前思うように生きられなかった人生を楽しむ機会を与えられるというのはいいことだなと素直に思えました。
まあ、地獄に落とされた死者はもう死んでいるため、どんな責め苦を受けても死んで楽になれなかったりするので、そういう人は寧ろ死後の世界なんかない方がいいと心底思うのでしょうが(笑)。
果てのない労働をしなければならないのはとても大変そうですが、鬼灯さんにはこれからも地獄で頑張って欲しいと思います。
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