いっそ今すぐ大人になって欲しい
すごく今更の感がありますが、最近妹が『家庭教師(かてきょー)ヒットマンREBORN!』にハマりました。
ダメツナこと沢田綱吉君という男の子がある日突然マフィアの10代目と言われ、リボーン君という赤ちゃん家庭教師にしごかれながら、10代目に相応しい人間に成長していくというお話です。
現在も週刊少年ジャンプにて連載中なのですが、最初はギャグ漫画だったのに途中でいきなり路線を大幅に変更して、ジャンプっぽいバトル漫画になったそうです。
路線変更の理由はわかりませんが、ジャンプは人気のない作品はガンガン打ち切るそうなので、打ち切りの危機に遭って起死回生をかけての大英断だったのかも知れません。
私はアニメしか見ていないのですが、元がギャグ漫画だっただけに、シリアスなシーンで「おしゃぶり」だの「並盛(ツナ君が住んでいる町の名前)」だのといった力の抜ける単語が飛び交っていたりするという弊害がある意味新鮮な作品です(笑)。
さて、主人公のツナ君は山本君と獄寺君という男の子達とつるんでいることが多いのですが、個人的には獄寺君が好きですね。
弟も「この三人の中で友達にするなら獄寺だな」と言っていました。
山本君は『FFⅦ』で言うところのザックスのような、いい人オーラが全身から出ているような子なので、「一緒にいたら辛くなりそう」とのことでした。
彼はお馬鹿キャラなので日頃は能天気な言動が目に付くのですが、獄寺君の言動に怒ってしまった後で「言わなくてもいいこと言っちまった」と反省していたりして、中学生とは思えない程内面が大人なんですよね。
おまけにいつも友達を全力で信じていて、ただ純粋に友達の力になりたいと思っているような子なので、見ているとあまりの眩しさに目が潰れそうです(笑)。
こんな山本君が友達だったら、「この子はこんなにいい子なのに、自分は何て腹黒いんだ!」と自分の汚れぶりを嫌でも自覚せざるを得ず、それは辛い毎日を送ることになるでしょう。
山本君は全く悪くないのですが、底抜けにいい人であるだけで人を苦しめてしまうのがちょっと切ない感じです。
そしてツナ君も山本君寄りの良い子なんですよね。
友達をとても大事にしていて、自分の命を捨てて大事な指輪を手に入れようとした獄寺君に「何のために強くなったと思ってるんだ! またみんなで一緒に花火見るんだ! それなのに、君が死んだら意味がないじゃないか!」というような台詞を言うシーンでは、「流石主人公。君、今いいこと言った」と思ったものです。
あんまりいい子過ぎてやっぱり友達にしたら辛そうですから、必然的に三人の中で残るのは獄寺君という訳ですね。
獄寺君は短気で口が悪く、ツンツンした感じの子なので、最初はちょっと苦手だったのですが、10年後の世界で登場した大人になった獄寺君のカッコ良さに惚れました。
私は彼の子供染みたところがあまり好きではなかったのですが、10年後の彼は落ち着いた大人の男性という感じで、性格のみならず容姿も私の好みだったので(笑)。
それ以来獄寺君を贔屓にしているのですが、少年獄寺君は好き嫌いの波が激しい感じですね。
ツナ君を「10代目!」と慕って、一生懸命役に立とうとしている時には可愛いなあと思うのですが、「この馬鹿女!」とヒロインを罵倒しているシーンでは「ちったあ紳士的に振る舞えよ!」と軽くイラッとしたりします(ファンの方ごめんなさい)。
このまま原作が進んだら、獄寺君も中学生から高校生になったりして、内面がもっと成長してくれるかも知れないので、彼の今後の成長に期待しようと思います。