『鹿楓堂よついろ日和』
Wikipediaさんによると、清水ユウさんの同名漫画が原作だそうですが、鹿楓堂という和風喫茶にやって来るお客さんを四人の個性溢れる男性がおもてなしする中で毎回お客さんの悩みが解決したり、明るい気持ちになってお店を去っていくというほのぼのとしたストーリーで、なかなか面白いですね。
いかにも女性向けの作品だと思いますし、きっと視聴者さんの人気はあの四人の店員さんに集中していることと思いますが、私はお兄さん達を完全にスルーしてあの作品に登場するおじいさん達が大好きです(笑)。
お客さんといろいろあってお茶屋さんを廃業すると言い出したおじいさんは頑固な反面度量のある人で、自分の扱っているお茶を使って鹿楓堂の皆さんが美味しいスイーツを作ってみせた時に「俺は菓子の事はわからんが、あんたたちが丁寧でいい仕事をしていることはわかる」と言って、お茶の商いを認めてくれた時には思わずほろりと来ました。
自分の仕事へのプライドとか、いい仕事をしている相手に対する敬意とか、そんないろんなものがかっこいいおじいさんでしたね。
そして亡くなったお祖父さんの跡を継いで鹿楓堂を再開しようか迷っていたお兄さんを、お孫さんと一緒に訪ねていらしたおじいさんも素敵でした。
お祖父さんが亡くなっていたことを知らなくて、残念がりながら帰ろうとしていたおじいさんを呼び止めて、お兄さんがお友達と一緒におじいさん達にお食事やお茶を振る舞うのですが、「おじいさんのお店が好きで来てくれていたお客さん達をがっかりさせてしまうかも知れない」とお店を開く踏ん切りが付かずにいるお兄さんの思いを察したらしいおじいさんが、お兄さんの淹れたお茶を飲んで「やっぱりおじいさんの味とは違うけど、こっちの方が飲みやすいし、美味い」と言って笑顔でおかわりしてくれた心意気に泣きました。
お孫さんのこともとても可愛がっているようで、魚が苦手なお孫さんがお兄さんのお友達が作ってくれたオムライスに入っていたじゃこをにこにこしながら食べているのを見て、「これは母ちゃんに報告しねえとなあ!」と喜んでいましたし、実にいいキャラですね。
あのおじいさん達、また出ないかなあと地味に期待していたら、今度は定年退職した一人暮らしのお父さんがやって来て、夏野菜がたっぷり入ったカレーを食べた後に一人暮らしだとなかなかカレーを作る機会もないけど、今度娘さんが来る日に作ってみようかなと思いつつ帰っていくというエピソードに「良い話だなー」とほのぼのさせられました。
つくづく年上の男性に弱い私です(笑)。
キャラの男女比の割合はやはり男性が高めですが、毎回やってくるゲストキャラはなかなか個性豊かで面白いですし、スイーツやお料理は美味しそうですし、所謂腐女子向けでもないので、女性だけでなく男性でも楽しめるのではないでしょうか。
お料理系の作品が好きな方には、男女を問わずオススメしたい作品です。
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