『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝ー永遠と自動手記人形ー』
自動手記人形として代筆業を行っているヴァイオレットさんが、とある大貴族のお嬢様であるイザベラさんの元に教育係として派遣されるというストーリーなのですが、始まって一分足らずで海のあまりの綺麗さに泣いていたのって、やっぱり私だけですかね(笑)。
『SHIROBAKO』というアニメでも、作中に登場するアニメのヒロインの故郷の絵を見た時に無性に懐かしいような気持ちになって涙が出ましたが、美術館で風景画を見ても泣けないのに、アニメの風景で泣いてしまうのは何故なんでしょう。
やっぱりアニメには、只の絵にはない力があるのだなあと思います(まあ、『SHIROBAKO』の方は紙に描かれた絵だったので、美術館の風景画と大差なかったのですが)。
ヴァイオレットさんと友達になったイザベラさんが、木漏れ日の中を歩きながら緑の木々を見上げるシーンも、素敵な友達と楽しい毎日を過ごす彼女にとって、世界はこんな風に輝かしく、美しく見えているんだなということがわかって、そのあまりの美しさに涙が出ました。
美しいと言えば、動いているヴァイオレットさんを見たのはこれが初めてなのですが、彼女の青い目がとにかく綺麗で、とても印象的でしたね。
とても綺麗な顔立ちに加えて、所作も優雅で美しく、淑女と呼ぶに相応しい教養やダンスも身に付けている上に、イザベラさんが粗相をしてしまった時にすかさず代わりに謝罪してフォローを入れるなど心遣いも完璧で、「我が家にも来て欲しいな」と思わずにはいられませんでした。
イザベラさんが社交界にデビューする際、ヴァイオレットさんがダンスの相手を務めたのですが、男装もよく似合っていて、とても素敵でしたよ。
この映画を観て、ますますヴァイオレットさんのことが好きになりました!
さて、ゲストキャラのイザベラさんにはテイラーちゃんという血の繋がらない妹がいるのですが、訳あって生き別れになってしまい、テイラーちゃんは郵便配達のお兄さんにどこにいるかもわからないイザベラさんへ手紙を届けて欲しいと頼みます。
お兄さんの努力の甲斐あって、イザベラさんの居場所が判明し、テイラーちゃんはお兄さんと一緒に手紙を届けに行くのですが(イザベラさんが受け取った手紙を読むシーンが最高に感動的で、声を上げて泣きそうになりました!)、その時テイラーちゃんは近くの茂みに隠れていて、イザベラさんと顔を合わせないまま帰って来てしまうんですね。
テイラーちゃんは「一人前の郵便配達人になったら、自分で手紙を届けに行く」と言っていましたが、「一緒にはいられなくても、せめて一目だけでも会って欲しいなあ」と思いながら見ていた私からすると、「何で出て行かないの!?出て行こうよ!」と思わずにはいられませんでした。
でも見終わった後に振り返ってみると、大貴族の妻に相応しい素敵な淑女になっていたイザベラさんを見て、テイラーちゃんはイザベラさんに見せても恥ずかしくない自分になってから会いたかったのかなと納得できましたね。
頑張り屋のテイラーちゃんなら、きっと素敵な女性になれることでしょう。
彼女達が再び会える日が一日も早く来ることを祈っています。
今まで観た映画では、エンディングのスタッフロールが流れ始めると席を立つ方もちらほら見受けられましたが、京都アニメーションさんの襲撃事件で亡くなったスタッフさんの名前も書かれているという情報が出回っていたからか、一人も席を立つことなく、私も含めて皆さん最後までスタッフロールを見ていらっしゃいました。
エンディングで流れていた「エミリー」という曲が物語の内容を反映して「名前」がキーワードになっているので、ついついスタッフさん達のことを重ねてしまって、本編とは別の意味で泣けましたね。
観終わった後にもう一二〇〇円払って、キリ良く三〇〇〇円払ってもいいと思えるくらいに満足感がありましたし、特典で小説も頂けたので、観に行って良かったです。
泣ける系のストーリーがお好きな方、この映画は本当にオススメなので、是非ご覧になってみて下さい。
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