『はんだくん』
本編の『ばらかもん』のアニメも、ずっと書道だけに打ち込んできた上に不器用なことも手伝って、なかなか人と上手く接することができない半田さんというお兄さんが、親の勧めで移住した島で出会った人々との交流を通して人として書道家として成長していく様が時にコミカルに、時にほろりとくる感じに描かれていて面白かったですが、この『はんだくん』も面白かったです。
『ばらかもん』の6年前――半田さんがまだ高校時代を描いた物語なのですが、『ばらかもん』よりコメディ色が強くて、思わずくすっと笑ってしまうことが多いですね。
本当は人気者なのに、思い込みの激しさや持ち前のネガティブさのせいで、みんなに嫌われていると思い込んでしまっている半田さんとその半田さんのことを大好きな友人(?)達のズレたやり取りが毎度面白いです。
どうやら全校生徒に「半田さん=凄い人」と思われているようで、何をやっても「流石!」と感心されている半田さんですが、時々「あー、こりゃ人気者になるのもわかるわ」と納得の優しさを発揮してくれるところもいいですね。
廊下を歩いていていきなりオタク少年が操る萌え系人形に話し掛けられても、邪険にするどころか真面目に応対して、「スカートをめくってごらん」と言う人形に「女の子がそういうことを言うものじゃない」と言って、露出度が高い服を来た人形にハンカチを巻いてあげる紳士なところとか好きです。
『ばらかもん』でも何だかんだ言いながら優しい人でしたが、昔から変わってないことがわかって、何とも微笑ましく思いました。
『ばらかもん』の過去編ではありますが、本編を知らなくても十分楽しめますし、コメディ好きな方には是非オススメしたい作品です。
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