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『シュガー・ラッシュ:オンライン』

子供の時は結構ディズニー映画を見ていたのに、大人になってからは何となく遠ざかっていましたが、ひょんなことから『シュガー・ラッシュ:オンライン』という映画を見ました(以下ネタバレがありますので、ご注意下さい)。

『シュガー・ラッシュ』という映画の続編だそうですが、前作を見ていなくても楽しめましたね。
 
とあるゲームセンターに置かれているゲームのキャラクターであるラルフさんというおじさんとヴァネロペちゃんという女の子が、壊れてしまったヴァネロペちゃんのゲームを直すために、インターネットの世界でハンドルを手に入れようと奮闘するのですが、その途中でヴァネロペちゃんが本当にやりたいことを見付けて……というのが大まかなストーリーです。
 
ラルフさんはゲーム中では悪役として登場するそうですが、素の彼は悪役とは思えない程ヴァネロペちゃんを大事にしているユーモラスなおじさんで、ヴァネロペちゃんは可愛らしい見た目からは想像もできない程凄いドライビングテクニックを持つ女の子で、二人共ギャップが魅力的なキャラでした。
 
そんなラルフさんとヴァネロペちゃんは親友同士でいつも一緒。

ですが、ヴァネロペちゃんはハンドルを買うためのお金を手に入れるため、『スローターレース』というゲームのシャンクという凄腕ドライバーのお姉さんの車を盗もうとした時に目の当たりにした、シャンクさんのクールさや『スローターレース』のハードな世界観がすっかり気に入って、ラルフさんと別れて『スローターレース』で暮らしたいと言い出したことをきっかけに、インターネット中を巻き込んだ騒動が巻き起こります。

離れて行こうとするヴァネロペちゃんを引きとめたい一心のラルフさんは、『スローターレース』にウイルスを侵入させて、ゲームを退屈なものにしようとするのですが、そのウイルスがゲームの外に出てしまい、不安要素と認識したラルフさんをコピーしたウイルスによって、インターネットが大混乱に陥るんですね。

ヴァネロペちゃんを離したくないラルフさんをコピーしたウイルスはひたすらヴァネロペちゃんを追い掛け回し、とうとうヴァネロペちゃんを捕まえてしまうのですが、ラルフさんがヴァネロペちゃんを助けるために別れを受け入れたことによってウイルスが消え、インターネットに平和が戻るという展開は見ていて泣けました。

自分の弱さを具現化した存在を目の当たりにし、その弱さを克服した時にその存在が消えて事が丸く収まるというのは古典的なパターンですが、ラルフさんの成長に胸を打たれましたし、子供達への「友達とはいつか別れる日が来るけれど、心が繋がっていればどこにいてもずっと友達でいられるから、安心して別れを受け入れ、大人になりなさい」というメッセージがストレートに伝わってきて、とても良かったです。

『ストリートファイターⅡ』のキャラやディズニープリンセス達まで登場したりと盛りだくさんでしたし、インターネットの怖さといったものもちゃんと描かれていて、大人から子供までいろいろな意味で楽しめると思いますね。

ラストシーンでカメラに背を向けて一人で去っていくラルフさんの背中がちょっと寂しげで、見ていて切なくなりましたが、見て良かったなと思える映画でした。


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